世界中で大流行しているコロナですが、スーパーナチュラルにも影響が出たそうで……ファイナルシーズン撮影中でしたが、現在、ストップしているそうです。
ファンとしては、終わってほしくないスーパーナチュラルですが、こんな形で中断はイヤですね。
さて、シーズン12は最終回を迎え、UKの賢人が片付き、ようやく本丸「ルシファーの息子」問題に取り掛かります。
逐一感想
クラウリーの復活
ルシファーに刺され、消滅したかのように見えたクラウリーですが、案の定、生き延びていました。
刺される直前に、たまたま通りかかったネズミに取り憑いていたのです。
悪魔たちが打ち捨てた器を取り戻し、地面から這い出るクラウリー。
乱れた髪がほわっとして、まるでひな鳥のようで、かわいいです。
さらにかわいいことに!
いそいそとディーンの元へ行っちゃうんですよ、クラウリー。
しかしタイミング悪く、ディーンはサムとメアリーと共にネフィリム(ルシファーの息子)が生まれる予兆を探しているところでした。
そこに騒動の発端であるクラウリーが現れたもんだから、ディーンは秒で沸点に達します。
首元にナイフを突きつけられるクラウリー。
慌ててサムに助けを求めます。
「ロウィーナと組んで呪いをやったから役に立つかも」
と一応とめてあげるも、
「役に立たなかったら?」
と聞かれて
「そのときは殺す」
とこともなげに言い放つのが、さすがサムちん、かっこいい、というか、サムらしい、というか。
ネズミになって考えた
ルシファーを改造して器に閉じ込め、支配下に置いておけば、敵を牽制する武器になると思っていたと、ディーンたちに告白するクラウリー。
「ネズミになって考えた。自分は王にむいてない。へたれ悪魔たちの愚痴や地獄に落ちた魂のうめき声を聞きながら、事務作業をするのはうんざりだ」
確かにクラウリーは、王座についた当初から、地獄と悪魔にげんなりしっぱなしだったような。
クラウリーはよくも悪くもビジネスライクで契約一番なところもあるし、「怠け者」や「裏切り者」の悪魔たちからすると、もともと「変わり者」で、地獄にあってなかったのかもしれないね……
だから、「ルシファーを檻に入れて、地獄の門を閉ざして、自分以外の悪魔は地上に出てこないようにする」のが彼の希望なのは納得できる。
納得できるけど………これ、フラグが立っちゃった予感。
さらに「世界の終わりそうな危機が忍び寄っているとき、勝つのはいつもウィンチェスター兄弟」とか言っちゃってるしさ。
なんか厭世観っぽいのも漂っちゃったりしてるしさ。
あぁ、クラウリー……
カスティエル発見
天使と人間の子であるネフィリムが誕生するとき、予兆が大きな異変となって現れるらしい。
それらしきものがないかを探すディーン、サム、メアリー。
ウィスキーを飲みながら彼らを眺めるクラウリー。
兄弟がネットや書物で調査するとき、カスティエルも参加せず、テレビを見てましたが、悪魔と天使ってそういうものなの?
北西部に大規模な停電があり、その原因であるワシントン州ノースコープの家の借主が「ジェームズ・ノヴァック」であることが判明します。
「ジェームズ・ノヴァック」………ジミーの本名ですわ。
さすが、カスティエル。
うかつな天使。
隠す気ないでしょってぐらい、ばればれ。
大急ぎで出発するウィンチェスター一家。
ただし、クラウリーはバンカーに置いてかれます。
湖畔の小さな家
絵に描いたような爽やかな湖畔にまるで合成写真のように佇む天使と、これまた絵に描いたようなかわいらしい小さな家。
そこにケリーとカスティエルは身を潜めて(?)います。
ケリーは、出産と同時に自分は死ぬと自覚して、せめてもと、子どものためにベビーベッドを作ったり、部屋の壁を装飾したり、たまに半切れ状態になりながらDIYにいそしんでいます。
妊婦のヒステリーをなだめるカスティエル。
完全に尻に敷かれるタイプの天使です。
天使は天使で、マタニティケアのオンライン講座を受講したり、育児書を74冊読破したりと、準備に怠りがないようで、軽トラの荷台いっぱいに紙おむつを買い込んだりしているのですが、天使がどんなに逃げても追いかけてくるのが兄貴。
ケリーの陣痛の叫びの中、再会となりました。
ウィンチェスター家の認識としては、ルシファーと対峙するのは避けて、ケリーとカスティエルを逃がし続けて時間稼ぎをしたかったのですが、出産がまもなくで動けないことから、他の選択を強いられることになりました。
唐突に時空の裂け目
さて、前後しますが。ネフィリム誕生の予兆のせいで、家の裏庭に時空の裂け目ができていました。
裂け目の向こうは、ウィンチェスター兄弟が生まれなかった世界。
パラレルワールドです。
ジョンは結婚前に死に、メアリーもアザゼルに殺され、最終戦争真っ最中でボビーとルーファスが天使や悪魔と闘っているのです。
ちなみにむこうの悪魔には角が生えてて、天使は乳児の耳を首飾りにしているとかで、微妙にこちらと違ってますね……って、なんなの耳の首飾りって。
ディーン言うところの「マッド・マックスの世界」です。
もし時空の裂け目にむこうの天使や悪魔が気が付いて、こちらにやってきたら……こりゃ大変かも!と慌てる兄弟の目の前に、クラウリーが登場です。
ひどい目にあっても、兄貴のところに来ちゃうんだね、クラウリー。
クラウリーは裂け目の閉じ方を知っていると仄めかします。
そうだ、ルシファーをむこうの世界に誘い出してから、裂け目を閉じて、帰ってこれないようにしちゃおうぜ!
時空の裂け目に魔王を閉じ込めちゃおう作戦
作戦決行前、不安がるサムに「俺が信じるのは家族だ」と兄貴が力づけます。
「家族とは、お前と自分とおふくろとキャスと、たまにクラウリー」
ここにきてようやくクラウリーが、ランクインしました!
よかったね、クラウリー!
しかし、ますますフラグが……
さて、ケリーとカスティエルの小さな家にルシファーがやって来ました。
メアリーは陣痛に喘ぐケリーの面倒を見、カスティエルと兄弟がルシファーをとどめようとします。
しかし、軽くふっとばされるカスティエル。
脱兎のごとく逃げ出す兄弟をルシファーが追いかけます。
時空の裂け目に兄弟が入ったのを見て、「おもしろそうだ」とついて行くルシファー。
子どもか!
まんまとむこうの世界に誘い出されたルシファーは兄貴を見つけて袋叩きにします。
その最中、クラウリーは裂け目を閉じる儀式を行い、サムが見守ります。
用意した材料をすべて使い、儀式を一通りすませたクラウリーが立ち上がりました。
「もうひとつ材料がいる。命だ」
ルシファーに近づくクラウリー。
傷ついた兄貴をサムが助け起こし、裂け目近くに後退します。
クラウリーの手には天使の剣が……。
悪魔と天使と母と子
クラウリーは兄弟に「お別れだ」と言い、天使の剣を自らに突き立てました。
赤い閃光が走り、クラウリーが滅しました。
儀式の効力が発し、小さくなり始めた裂け目から今度はカスティエルが現れ、ルシファーに向かっていきます。
「キャス!」と叫ぶ兄貴をひっぱって裂け目から帰還するサム。
兄弟が戻ってすぐ、カスティエルも裂け目から現れましたが、追いかけてきたルシファーに背中から天使の剣に射抜かれ、純白の閃光とともに、倒れてしまいます。
愕然とする兄貴。
二人に立ちはだかるルシファー。
今度はメアリーが家の中から出てきて、ルシファーに向かっていきます。
「愛してる」と息子たちにつげ、メアリーはルシファーに挑みます。
手には、天使を傷つけることにできる例のナックルダスターを装着していますが、やはりルシファーにはなかなか効きません。
しかし、バランスを崩したルシファーが、とっさにメアリーの腕を掴み、二人は一緒に転倒してしまいました。よりによって、裂け目の方向に……。
2人が向こうの世界に倒れこんだと同時に、裂け目は消滅してしまったのです。
愕然を通り越して茫然自失の兄貴。
カスティエルが抜けて抜け殻になったジミーの身体の傍らで、立つ気力を失った兄貴は、座り込んでしまいました。
動けないディーン。
一方、サムはショックを受けつつも、家の窓が輝いていることに気が付き、室内に確認しにいきます。
まず見つけたのは出産を終えて息絶えたケリー。
(純白のワンピースが美しくてほっとしました)
そして、床に点々と続く、血塗れた足跡……。
たどっていくと、そこは生前のケリーが息子のために用意した子ども部屋。
薄暗い部屋の隅にルシファーと同じ眼をした少年がサムを見上げているのでした。
よりによってこんなところでシーズン13へ続く。
雑感
死を目前にしつつも、悲嘆にくれず、朗らかに過ごしているケリー。
コミカルなサポセンとのやりとりや、ちょっとずれたカスティエルとの会話。
息子が生まれてくれば、楽園が実現するという希望もあったのでしょうが、そういう特殊な理由よりも、子どもが誕生することの嬉しさ、自分の命よりも子を大切に想う母の心を感じたのでした。
陣痛に耐えながらカスティエルに楽園の描写をねだったりするのが、ちょっと切なかったな。
ケリーは最初、特に印象がなかったのですが、芯の強さを感じて、だんだん好きになってきたキャラでした。
ディーンがケリーを移動させようと言ったとき、まず思ったのは、彼女が「JACK」とペンキで装飾していた部屋がどうなるの!ってことでした。
結果、彼女は家から出られずに亡くなってしまったのですが。
壁に描かれた「JACK」を生まれてきた「ジャック」くんに母が愛してくれた証拠として、見せてあげてほしいです。
自分勝手な見所
クラウリーとカスティエルが消滅し、メアリーは時空の裂け目に閉じ込められ、兄貴はショックでHP0。
子ども部屋にはなぜか大量に積まれた紙おむつと、異様な眼光の少年。
兄貴よりよっぽどメンタル強いとはいえ、サムちんがちょっと気の毒になるエンディングでした。
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