「忍たま乱太郎」が毎年、舞台化していることをご存知でしたか。
2010年の第一弾を皮切りに、2024年までに第十四弾まで公演されているんです。
恥ずかしながら私は、土井先生熱が再燃する今年頭までまったく知りませんでした。
ミュージカル「忍たま乱太郎」がすっごく気になるなぁって思っていたある日、優しい土井先生の呟きが
おおおお!
11弾から13弾初演まで見れちゃうの?!
12弾も初演再演両方見れちゃうのか✨
ぜひ!ぜひ!!! https://t.co/0OApGHoCO5— 一洸 (張乙紘) (@ikko0305cho) April 21, 2024
ありがとう土井先生!
さっそく見たよ!
第十一弾!
あらすじ
学園長の使いで外出した中在家長次、乱太郎、きり丸、しんべヱは、帰りに近道をしようとして、荒れ果てた屋敷の前を通りかかる。
すると「祇園精舎」を奏でる琵琶法師の声が響き渡り、無数の人魂が現れた。
一年生たちは恐怖に震えるが、長次が彼らを守る。
しかし、しんべヱが誤って屋敷の札を剥がしたため、封印されていた落ち武者たちの亡霊までもが姿を現す。
この報告を受けた学園長は、以前から気になっていた廃屋敷の調査を6年生に命じる。
かたや、協調性がないと指摘された4年生たちは、団結力を養うために屋敷で肝試しを行うことに決めた。
5年生の中でたまたま一人で学園に残っていた尾浜勘右衛門は4年生たちに審判役として同行させられる。
また、乱太郎たちは宝探しを目的に屋敷に忍び込む。
その一方で、ドクタケ忍者隊は学園生徒たちを屋敷に閉じ込め、手薄になった忍術学園を襲う計画を立てた。
様々な思惑が交錯する中、彼らは屋敷に向かう。
6年生は屋敷内で三武将の霊と遭遇し、調伏を試みるが、長次はこれに従わず、仲間を制止する。
顔に傷跡を持つ武将の霊、竹虎に長次は特別な感情を抱いていたのだ。
竹虎もまた、同じく顔に傷を持つ長次に感じ入り、自らの仇を討つよう願う。
落ち武者の霊に取りつかれた長次を6年生たちは救おうとする。
特に一年の頃から一緒にいた七松小平太の想いは強く、彼の献身的な行動により長次は我に返る。
正気に戻った長次は竹虎に語りかける。
自分は傷痕が劣等感の象徴のように感じていたが、逆に竹虎は顔の傷を武士の誉れと捉え、その姿勢に感銘を受けたこと。
そして勇ましく猛々しい武将として成仏してほしいということ。
長次の言葉を受け入れた竹虎は、部下たちと共にこの世から去ったのだった。
事件解決後、忍術学園は屋敷を再び封鎖し、落ち武者たちを明神として奉ることにした。
感想
主役は1年生ではない
ミュージカル「忍たま乱太郎」についてまず最初に思ったことは
「乱太郎たちが主人公ではないんだ」
でした。
3人は子役がダブルキャストで演じていて、とてもかわいらしいんですが
実際のメインは上級生、特に6年生のキャラクターたちでした。
20代から30代の俳優さんたちが演じられていて、キレのあるアクションシーンが見られます。
殺陣が見事だなと感じていたんですが、ジャパン・アクション・エンタープライズが指導に入っているそうで、納得です。
さらに歌と踊りも盛り上がり、ドクタケ忍者隊のコミカルな演出などがテンポよく織り交ぜられ、まさに子どもも大人も楽しめる舞台だという印象を持ちました。
出演者がアニメに忠実
今回の舞台はアニメや原作にはないオリジナルストーリーですが、キャラのセリフや動きに違和感なく、リスペクトを感じました。
特に斉藤タカ丸がアニメから抜け出したようにそのまんまで、再限度の高さに衝撃を受けました。
登場第一声が「チョキチョキ~」だったんですが
アニメの声と完全に同じなんですよ!!!
そんなことってある???
アニメや原作にないオリジナルストーリー
メインは6年生でしたが、中でも「モソ……」としゃべるあの子、長次がほぼ主役でした。
長次は授業で喉に怪我をして以来、大声が出せないことは小説「ドクタケ忍者隊最強の軍師」ですでに知られた設定です。
元はよく笑う子どもだったのですが、顔の傷痕が痛むので表情もあまり動かせなくなっています。
アニメだとわからなかった事実
正直、小説を読んだときはショックだった
今回の舞台では、顔の傷が自主練の結果だということがわかります。
まだ一年生だった長次が、うまくなりたい一心で稽古をやりすぎてしまい、誤って顔を傷つけてしまったのですね……。
痛くて泣く長次を一緒にいた小平太が慰めます。
♪
泣かないで
大丈夫
私がついているよ
どんなときも一緒さ
ずっと一緒さ
♪
この一連の流れを子役長次と子役小平太が再現するというずるさ!
こんなん健気すぎて泣いてしまうやろ!!
さらにその回想シーンを見ていた6年生長次と小平太が続けます
♪
これからも同じ夢
追いかけて叶えていこう
どこにいても一緒にずっと
今も変わらない二人の絆
♪
実を申しますと、小平太に関して「イケイケどんどん」と「バレーボール」ぐらいしか印象がなかったのですが、こんないい子で、しかも長次と深い関わりがあったとは。
この号泣ソングは後にも出てきまして
亡者に取り憑かれて暴れる長次を小平太は落ち着かせようとします。
小平太は苦無を手にしているんですが、長次に対して使うことなく、いわば捨て身の姿勢で歌いかけるんです。
♪
泣かないで
大丈夫
私がついているよ
どんなときも一緒さ
ずっと一緒さ
♪
忍たまミュージカル
まさかのヒロイン長次&王子様小平太
長次はそれまでも屋敷で遭遇した竹虎を忘れられず
♪
一体なんだったんだろう
夢でも幻でもない
勇ましい猛々しいあの姿
顔に傷のある男
♪
と歌い上げるシーンもあって
決まった相手がいるにも関わらず
たまたま出会ってしまった悪い男からモーションかけられ
心が揺れる「深窓のお嬢様ムーブ」
を感じてはいたんですよ。
長次、マジでヒロインだったわー
その他所感
私が観たのは2020年10月に公演された舞台です。
当時はコロナ禍真っただ中で、出演者全員がマスクを着用しての演技でしたが、忍者たちの姿にマスクは違和感がなく、むしろリアリティが増していました。
演ずる方は息苦しくて大変だっただろうなぁ
偶然なのかもしれませんが、4年生より5年生、5年生より6年生、と年齢が上がるごとに体格が大きくなっているのがうれしいところでした。
そして土井先生がみんなよりずば抜けて背が高く、特に山田先生と並んだ時の身長差はアニメ版を見ているようで理想的でした。
ソフトな発声と物腰で、怒り方も優しく、
母みある土井先生でした
「教えたはずだー」が見れて大満足ですよ、私は。
アクションシーンは、上級生になるほどキレがあり、さらに先生たちの動きは生徒たちとは一線を画する強さが感じられました。
ドクタケや落ち武者たちもかっこよく、見どころたっぷりでした。
舞台は三段に設えられており、高さを生かした演出で大勢が並んで歌うシーンは圧巻でした。
細かいところで役柄に合った動きをしてて、それを見つけるのも楽しかったです。
土井先生がきり丸をお姫様抱っこしてたの見逃さなかったぞ!
公式の紹介動画がありました↓
ちなみに中国語解説は土井先生です!
まとめ
- ミュージカル「忍たま乱太郎」のメインは上級生
- 配役、脚本、演出にアニメリスペクトを感じる
- アクションシーンが秀逸
- キャラ設定の深堀ができる
- 全体的にかっこよくて楽しい
この舞台の再演が5月12日に配信されます。
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ミュージカル「忍たま乱太郎」
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