『劇場版モノノ怪 第二章 火鼠』を観てきました!
ドロドロとした人間関係に、身分、嫉妬、妊娠、出世争い……
前回ではつかみきれなかった「女の情念」、今回はしっかり感じてきました。
そして驚異的な描き込みとめまぐるしいカット割り。
視覚的な情報量の多さに圧倒されながらも、どんどん引き込まれてました。

あっという間にエンドロールを迎えて
「観たぞ!」っていう充実感あふれる濃密な時間でした。
前作「唐傘」の感想はこちら↓

公式による「約3分でわかる『劇場版モノノ怪』」※公式です
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劇場で観た方も、まだの方も。
あの圧巻の映像と音楽、自宅でじっくり味わえます。
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あらすじ
「唐傘」騒動の後も大奥に残る薬売りは、なお潜むモノノ怪の気配を感じていた。
町人出身の中臈・フキが天子の子を身ごもったことで、大奥の権力構造が揺らぎ始める中、人が突然発火して炭と化す不可解な事件が続発する。
30年前に起きた、ある中臈の焼死事件──過去と現在の出来事が奇妙に重なり、薬売りはその因縁に迫っていく。
妊娠と発火を結ぶ“形・真・理”を見極め、薬売りは再びモノノ怪と対峙する。
彼は、まだ大奥の奥深くに別の「モノノ怪」が巣食っていると主張し、その存在を突き止めて成敗することを目的としていた。
歌山を失った後の大奥では、大友家のボタンが新たな年寄となり、体制を束ねることになった。
時を同じくして、天子の御台所が女子を出産し、その後見人を誰が務めるかが審議されていた。
中臈の一人、時田家出身のフキは、天子の寵愛を一身に受け、強い影響力を持っていたが、家柄の面から、赤子の世話は別の中臈が行うこととなる。
そんな中、フキが妊娠していることが明らかになる。
もし彼女が男子を産めば、町人出身の女が将来の天子の母となり、大奥の権力構造が根底から揺らぐことになる。
そう危惧する声が強まっていく。
そして突如として、大奥で仕える者が謎の発火現象によって炭となって消滅していく事件が起き始める。
人が炎に包まれて焼け死ぬという異常事態に、薬売りはフキの妊娠との間に何らかの因縁を感じ取る。
30年前、大奥では天子の子を身ごもった中臈が流産の末に火災で焼死したという事件があった。
フキの妊娠、そして連続する人体発火事件。
それらが示す過去と現在の「つながり」を見出した薬売りは、真相を突き止め、モノノ怪の正体とその恨みの根源を暴こうとする。
この炎の怪異の真実とは何なのか。
“形”、“真”、“理”を見極めたとき、薬売りは再びモノノ怪に対峙する。
予告編はこちら
劇場で観た人も、まだの人も、この映像で世界観をもう一度!
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彼は、まだ大奥の奥深くに別の“モノノ怪”が巣食っていると主張し、その存在を突き止めて成敗することを目的としていた。
歌山を失った後の大奥では、大友家のボタンが新たな年寄となり、体制を束ねることになった。
時を同じくして、天子の御台所が女子を出産し、その後見人を誰が務めるかが審議されていた。
中臈の一人、時田家出身のフキは、天子の寵愛を一身に受け、強い影響力を持っていたが、家柄の面から、赤子の世話は別の中臈が行うこととなる。
そんな中、フキが妊娠していることが明らかになる。
もし彼女が男子を産めば、町人出身の女が将来の天子の母となり、大奥の権力構造が根底から揺らぐことになる。
そう危惧する声が強まっていく。
そして突如として、大奥で仕える者が謎の発火現象によって炭となって消滅していく事件が起き始める。
人が炎に包まれて焼け死ぬという異常事態に、薬売りはフキの妊娠との間に何らかの因縁を感じ取る。
30年前、大奥では天子の子を身ごもった中臈が流産の末に火災で焼死したという事件があった。
フキの妊娠、そして連続する人体発火事件。
それらが示す過去と現在の“つながり”を見出した薬売りは、真相を突き止め、モノノ怪の正体とその恨みの根源を暴こうとする。
この炎の怪異の真実とは何なのか。
“形”、“真(まこと)”、“理(ことわり)”を見極めたとき、薬売りは再びモノノ怪に対峙する。
感想

ちゃっかり大奥になじんでる薬売りさんとなんやかんや仲良くしてる坂下さん
「女の情念」とは
フキたちが求めていたのは、天子への純粋な愛ではありません。
彼女たちにとって重要なのは、愛されることで得られる影響力。
それによって自分の地位を高め、家を繁栄させていくことが目的。
性的魅力を武器にのし上がる——
出世という欲望は男女問わず普遍的なものかもしれませんが、その手段が“女性性”である時、それはやはり「女の情念」と呼ばれるのでしょう。
フキとすず
前作ではチラッとしか描かれなかったフキが、勝ち気で自信にあふれ、家運を背負っていることを自覚している女性であることがわかりました。
堂々としていて、誇り高く、でもどこか危うさもある彼女の姿がとても印象的です。
そして、30年前に焼死した中臈・すず。
フキの妊娠をきっかけに、彼女の怨念は再び呼び覚まされます。
すずが恨んだのは、周囲の人間ではなく、
「空気を読んで堕胎を選んでしまった“自分自身”」でした。
なんて切なく、なんて苦しい選択だったのでしょう。
けれど、この展開こそが「モノノ怪」らしくて、「ああ、これぞモノノ怪だ」とどこか感動しました。
火鼠の子どもたちの多さは、すずが産むことなく流した命だけでなく、大奥で「望まれなかった赤子たち」が、これまでに何人もいた証なのかもしれません。
火鼠はすずであり、すずではない。
むしろ、虐げられてきたすべての女性たちの集合体とも言えるのではないでしょうか。
その姿は、まさに「情念の化身」だと思いました。
大奥をめぐる思惑と結末
町人出身の女性が男子を産むことを危険視し、排除しようとする老中。
「まだ起きていない未来」を都合よく推測し、それを前提に「解決」しようとする——
この流れ、現代でも「あるある」だなと苦笑してしまいます。
そしてその老中の失敗は、娘を「まともに」育ててしまったこと。
皮肉なことに、心根の正しい娘に裏切られる結果に。
大友父娘の関係は、なんとも苦くて印象に残る組み合わせでした。
対照的なのが、勝沼家の親子。
こちらはしっかり悪役で、教育も「目的に沿って成功」していたようだけれど、薬売りさんと火鼠の前ではまったくの無力。
その結末が少し痛快でもありました。
劇場版とテレビシリーズの薬売りさん
前作「唐傘」では、「声優さんが変わったのに違和感ないな~」と思いながら観ていたのですが、今回はちょっと違う顔を見せてくれた印象でした。
戸惑いの声を漏らしたり、変身後に叫びをあげたり。
「こんな薬売りさん、初めてだ」と驚きつつ、でも新鮮でとても良かったです。
「我らが」というセリフも、すごく印象に残りました。
どうやら薬売りは64人いるという設定らしく、今回は明らかに、テレビシリーズの薬売りさんとは“別個体”なんだぞと、あえて強調してたな……と感じました。

つまり、「薬売りさん」という“種族”?
圧倒される映像美
それにしても、今回もとくに心に残ったのは圧倒的な映像美です。
細部まで世界観を崩さずに、びっしり描きこまれた画面は、まるで動く絵巻物のよう。
陰影のない平面的なタッチなのに、立体的で奥行きもあり、3D技術の高さにも驚きました。
浮世絵や屏風を思わせるようなビジュアルだけど、古さはなく、「今」の映像だと感じました。
でも、不思議なのが、美しければ美しいほど、不穏で禍々しい。
この美と恐怖が同居してる感じ、これぞ「モノノ怪」。
早いカット割りや構図の切り替えも印象的で、観ながら「コンテどうなってるんだろう?」ってつい考えてしまいました。
坂下さん。
30年前、すずに優しくされたあの日から、坂下さんはずっと、心のどこかですずを想い続けていたんじゃないかなと思います。
そして今回。
フキに「年を取った」「皺が増えた」と言われたとき、彼の中で、あの頃の記憶と現在のフキが重なったんですよね。
涙をこらえる坂下さんの姿に、グッときました。

ここに、おすず様がいる。
……そう気が付いたんですよね
物語は一件落着。でも気になるのは…
物語「火鼠」としてはひとまず一件落着。
でも気になるのは今回ほとんど触れられなかった御水様と溝呂木。
あまり出番がなかったけど……なんたってCV:津田健次郎 ですよ!?
それに、壁にぐるっと彫られていたあの文様。
あれ、「蛇」ですよね??
次章への伏線としてもしっかり心に焼きつきました。

次回『蛇神』も楽しみです!
小説版『劇場版モノノ怪 火鼠』も発売中!
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「劇場版モノノ怪」といえば、この音楽!
ハイパーさんの勇姿が目に浮かびます。
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前作『唐傘』の感想もどうぞ
↓

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