『メガロポリス』なんかすごいの見ちゃったな…客層はシニアメイン『ロッキーホラーショー』『時計仕掛けのオレンジ』を彷彿とさせる演出勧善懲悪なラストが救い
いろんな意味で話題の映画『メガロポリス』を観てきました。
あらすじと感想、そして本音まで、ひと通り綴ってみます。
あらすじ
天才建築家カエサルが周囲の軋轢を生みながらも、ニューヨークに理想都市メガロポリスを誕生させる。
感想
あらすじが一行で終わってしまいましたが、この映画はストーリーの起伏というよりも、映像世界と監督からのメッセージを受け止めるタイプの作品だと思います。
本作は、フランシス・フォード・コッポラが私財を投じて完成させたことでも話題になりました。
逆に言えば、「外部からの資金提供が得られなかった映画」でもあり……
それが吉と出たか、裏目に出たか。
舞台は近未来のアメリカ。
そこに古代ローマ帝国の隆盛と衰退が重ね合わされるように描かれています。

登場人物もどことなく古代ローマ風の髪型と服装です。
なので男性陣のヘアスタイルがスタトレ風というか、前髪ぱっつん
主人公は天才建築家カエサル。
演じるのはアダム・ドライバー。

昔からカエサルは面長な俳優さんが演じることが多いのですが、彼も見事な“カエサル顔”で、感動しました
物語は、政治家キケロとの対立、キケロの娘ジュリアとの愛、そして権力を巡る人間模様が複雑に絡み合いながら進みます。
カエサルは、金や権力に支配される現実に抗い、人類の可能性を基盤とした未来都市構想を語ります。
それは、まるでコッポラ自身が「これから人はどう生きるべきか?」と観客に問いかけているようにも感じられました。
本音
予告編を見ておもしろそう!と感じたのです。
しかしあれは動画編集者の力量でしたね。
いいカットを選んできてうまく組み合わせたのだと思います。
実際に本編を観てみると、編集のテンポや演出には1970年代の空気を感じました。
また、サイケデリックな映像表現と意味がありそうななさそうな台詞の応酬がアングラ劇を思い出させて、すごく懐かしい気持ちになりました。
同時に、私は今なにを観ているのだろうと。
最後は勧善懲悪で終わるので、胸がスカッとします。
「終わりよければすべてよし」ではないですが、そこで救われた気持ちになりました。

これで胸糞なエンディングだったら、本当に気持ち最悪になってた
観終わったときの本音の本音の感想はひとことでまとめると
「晩年の巨匠、こういう作品を残しがち」
いえ、まだまだご活躍していただきたいと願っていますが、某「夢」だったり某「君どう」と同じ香りがしました。
まとめ
体験としては好みが分かれるかもしれません。
が、「コッポラからの最後の問いかけ」を受け取るつもりで観ると、深く残る一本です。
私自身は「よくわからない。でも、忘れられない」そんな映画でした。
コメント