本記事は、劇場の雰囲気や物販・コラボ情報など“観劇体験まるごと”をまとめたものです。 ネタバレ最小限のあらすじや舞台の感想だけを読みたい方は【→こちらからジャンプ】できます。
はじめに
忍たま乱太郎のミュージカルに興味はあるけど、どんな雰囲気なのかよくわからない……そんな方に向けて、「2年目の観劇者」としての視点から、ストーリーや演出だけでなく、劇場の雰囲気やグッズ・フード・トークショーまで、体験そのものを丸ごとご紹介します。
観劇について
初めての人も、気負わずに観て大丈夫
今回の舞台は、ちょうど映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』の公開後、初めての忍ミュということもあり、観劇に興味を持つ人が一気に増えた印象がありました。
運営側も状況を察してか、今回は土井先生によるマナー動画が事前に公開されました。
土井先生に注意されたら……さすがに「はい!わかりました!」って言いたくなりますよね 笑。

ちなみに、ライブビューイング専用バージョンのレクチャー動画もありました
こちらは劇場版マナー動画。
やっぱり土井先生が指導。
ミュージカル『忍たま乱太郎』とは?
アニメ版と違い、ミュージカル版の主役は忍術学園の上級生たちです。
もちろん一年生トリオ(乱太郎・きり丸・しんべヱ)も登場しますが、舞台の中心として活躍するのは、実は上級生――特に6年生たち。
↓この人たちです
6年生たちは20〜30代の俳優さんが演じており、キレのあるアクションやダンス、しっかりと歌い上げるミュージカルパートが大きな見どころです。
中でも殺陣(たて)のシーンは迫力満点。
ジャパン・アクション・エンタープライズ(JAE)が指導に入っているそうで、納得です。
テンポの良いギャグや、ドクタケ忍者隊のコミカルなやりとりも挟まれており、「子どもも大人も楽しめるミュージカル」という印象を強く受けました。
キャラクターの再現度も非常に高く、外見はもちろん、セリフ回しや仕草までアニメや原作に忠実に再現されています。

⚪︎⚪︎は実在した!と何度も叫びそうになりました
(⚪︎⚪︎は適宜)
忍ミュの年間構成
『忍ミュ』は、毎年ひとつの物語を「3公演構成」で展開するスタイルが定番です。
- 初演:その年の新作として初公開される物語
- 再演:初演のストーリーをもとに、演出やキャストの変更を加えて再上演
- 学園祭(忍術学園 学園祭):お芝居ではなく、トーク・コーナー企画・歌やダンスを中心とした“お楽しみイベント”
このほかにも、六年生単独ライブや『忍ゲキ』などのスピンオフ公演もあります。
劇場について(東京:シアターGロッソ)
東京公演の会場は、東京ドームシティ内「シアターGロッソ」。
普段はヒーローショーでも使われる劇場で、ステージが3層構造になっています。
初めて訪れたときに驚いたのは、ステージと客席の近さでした。
キャパシティはおよそ765席、横幅は約40席分。
椅子は少しかためです。
劇場全体に高さと傾斜があり、どの席からもステージが見やすそうです。
上からの登場演出もあり、舞台の立体感を活かした演出が映えます。
なお、今回は最後部に立見席がありましたが、通常は車椅子スペースとして利用されてるようです。
物販とコラボフード
物販(パンフレット・グッズ販売)
パンフレットやグッズは、開場の1時間前から販売が始まっていました。
販売されていた主なアイテムは以下の通りです:
- 各キャラクターごとのブロマイドセット(3枚組)
- トレーディングブロマイド(中身はランダム)
- アクリルスタンド
- フライトタグ
- ポーチ
- 過去公演のブルーレイ など
購入の流れは、列に並んでいる間にスタッフから注文用紙が配られ、欲しい商品にチェックを入れておき、順番が来たら引き換えてもらうという形式です。
混雑を避けつつスムーズに購入できる、非常に合理的なシステムだと感じました。
支払い方法は、クレジットカード・交通系IC・現金に対応しています。
なお、物販の在庫は公演日ごとに分けられているのではなく、公演全体で通して販売されるスタイルのため、日を追うごとに売り切れが出てくる傾向があります。
そのため、グッズの購入を重視したい方は、できるだけ早い日程のチケットを取るのがおすすめです。

たとえば今回は、山田利吉のアクリルスタンドが公演2日目で完売。
数日後に再入荷がありましたが、その日にも即完売。
さらに数日後に再々入荷されましたが、その間に来場した方は購入できませんでした
ただし、地方公演(たとえば大阪)では別途在庫が確保されている場合があり、東京で売り切れていた商品も他地域で入手できる可能性があります。
また、期間限定での通販も実施されるため、会場で入手できなかった場合にもチャンスがあります。
コラボフード(忍ミュ × 東京ドームシティ)
公演期間中、東京ドームシティ内の複数の飲食店では「忍ミュ」とのコラボフードが提供されていました。
ドリンク系はスカッシュ・ソーダ・スムージー、スイーツ系はクレープ・ばくだん焼・ソフトクリーム・フレンチトーストなど、バラエティ豊かなラインナップ。
対象メニューを注文すると、1品ごとにオリジナルコースターがランダムで1枚もらえる仕組みになっています。
提供メニューや店舗情報の詳細は、公式サイトで確認できます。
ゲノコは今回、「パイロンペイミートパイ」にて 「ニンニンに恋してる!六年生のミートパイポテトセット」(税込1,500円)を注文。
このお店はキッチンカー形式で、すぐそばにテーブルと椅子が設置されています。
ちょっとした屋外カフェのような雰囲気で、天気の良い日は最高です。
もらえたコースターは、学園長・山田先生・土井先生・利吉さん・小松田くんの“学園関係者”。 個人的には大当たり!でした。
観劇の前後に気軽に立ち寄れる、グッズとはまた違った記念の楽しみ方としてとても魅力的な企画でした。
行列になることもあるようなので、行かれる方は、ぜひ少し時間に余裕をもってチェックしてみてください。
『ミュージカル「忍たま乱太郎」第15弾 走れ四年生! 戦え六年生! ~閻魔岳を駆け抜けろ~』
あらすじ
学園長の命により、四年生はリーダーを決めることとなるが、全員が名乗りを上げたため、決定に至らない。
そこで六年生の提案により、知力・体力・時の運を競う勝負をするため、閻魔岳の頂上を目指すことになる。
四年生たちは、それぞれの思いを胸に、頂上を目指して駆け上がっていく。
一方その頃、ドクタケ忍者隊の内部崩壊を狙うクモタケ忍者隊は、嘘と疑心で仲間同士の信頼を揺るがせ、組織の結束を崩そうとしていた。
その策略に気づいたドクタケ忍者隊は、クモタケを標的とし、閻魔岳へと向かう。
さらに、クモタケの動向を密かに探る山田利吉もまた、その場に居合わせる。
思惑の交錯する中、閻魔岳を舞台に、それぞれの戦いが幕を開ける──。
見覚えがあると思ったら──アニメ第28期が原作
今回の舞台を見ながら、「これ絶対見たことがある」と感じました。
特に、金ピカの羽織に強烈な既視感が……。
調べてみたところ、やはりアニメ第28期の前後編エピソードがベースになっていました。
ただし舞台版では、大きなアレンジが加えられています。
手助けする先輩の人選が異なり、さらにアニメには登場しなかったドクタケや山田母子、そしてオリジナルキャラのクモタケ忍者隊が加わり、物語に厚みが出ていました。
迫力の殺陣と“奈落ダイブ”の連続
今回も、殺陣のシーンが非常に見応えがありました。
特にクモタケ忍者隊とドクタケ忍者隊の面々は、アクロバティックな動きで舞台を盛り上げてくれます。
中でも印象的だったのが、“奈落”(落とし穴)を使った演出。
どんどん落ちる、落ちる、落ちる──。
ひとつのお芝居でこんなに大勢のキャラクターが次々に奈落に吸い込まれていく様子は初めて観ました。
特にキャプテン達魔鬼の高所からの落下は、3階相当の高さに見えるほどで、「そこから!?」と息を呑みました。
忍たまたちの中では、伊作やタカ丸さんも落下演出あり。特にタカ丸さん役の方は舞台未経験なはずで、背中から落ちる姿には驚きを感じました。

ファンミーティングでのポヤポヤした姿からは想像もつかず……。
すいません。
かっこよかったです
山田利吉は実在した──フリー忍者の身体能力
利吉さんが舞台に登場するのは、なんと2016年以来。
映画『ドクタケ忍者隊最強の軍師』の公開後ということもあり、登場を待ち望んでいたファンも多かったと思います。
実際に登場すると、期待を超える存在感でした。
見た目、所作、そしてなにより人間離れした動き。
まさに忍者でした。
ご来場、誠にありがとうございました!
明日も夜一公演、どうぞよろしくお願いいたします! pic.twitter.com/mBtGbjTkNE
— 松原 凛 (@rinpkninja) May 27, 2025
演じている松原凛さんのアカウント名“rinpkninja”は“凛パルクール忍者”の意味だそうです。
高校生の頃から使っているらしく……昔から好きだったのですね。
フランスの軍事訓練から生まれた動きで、壁を登ったり飛び越えたりしながら、障害物をスムーズに乗り越えていくのが特徴。
跳躍力やスピードを活かし、まるで重力を感じさせないような身のこなしで進んでいくその姿は、“現代の忍者”とも称される。
ジャンプ、着地、スピード、すべての動きが美しく、目が離せませんでした。
土井先生との関係性は少なめ、でも…
今回の舞台では、利吉さんと土井先生の絡みは控えめでしたが、最後にしっかり「お兄ちゃん」呼びが登場。
あの一言に胸がぎゅっとなった観客も多かったのではないでしょうか。
また、もう一つの注目ポイントは、利吉&小松田の共演でした。
忍ミュの小松田くんはアニメの印象そのままに、さらに猛毒というか彼だけ他の宇宙から来たような強烈なキャラクター。
一緒にいるとテンポを乱されていく利吉のキレ具合がとてもよく、名セリフ「イライラするんだ、君を見ていると!」もきっちり再現されてました。

ありがとうございました!
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“お約束”のエンディング
舞台本編が終わると、毎回恒例となっているエンディング演出が始まります。
キャスト全員が登場し、「忍者はガッツだ!」を歌いながら手拍子で盛り上げます。
さっきまで敵だったクモタケも笑顔で登場し、会場全体が和やかな空気に包まれます。
続いて「勇気100%」へ。
観客も一緒に振りを合わせ、舞台と客席が一体となって盛り上がります。

この曲の振付動画がいつのまにかYouTubeで公開されておりました。
さらに、上級生役のキャストたちが客席に降りてくる演出もあります。
運がよければハイタッチもできるかもしれません。

仙蔵に!!ハイタッチ!!してもらえました!!きゃー!!!!
最後を締めるのは、もちろん乱太郎。
普段は少し影が薄い印象もある主人公ですが、しっかりと舞台を締めてくれました。
アフタートークで垣間見える“素の顔”
舞台本編の終了後、日替わりキャストでアフタートークが行われます。
この日はキャスト7名が登壇しました。
学園長先生、山田先生、土井先生、小松田くん、そして子役の3人(きり丸、しんべヱ、乱太郎)です。
司会進行は小松田くんが担当し、「将来どんな役をやってみたい?」などといった質問を、子どもたちに投げかける和やかな内容でした。
中でも印象に残ったのは、しんべヱ役の子がとても小さく(おそらく小学校低学年)、質問に答える前にきり丸と乱太郎が「話せる?」「声、出る?」と、やさしく声をかけていた姿。
思わずほっこりしました。
アフタートークの時間はおよそ10分。
さらに驚いたのは、その後に撮影OKタイムが設けられていたことです(※動画は不可、静止画のみ可)。
キャスト陣は衣装のままですが、トークでの柔らかい表情をそのまま写真に収められる、貴重な機会でした。
SNSでの拡散も推奨されており、小松田くんから「#忍ミュ をつけて広めてください」とのアナウンスもありました。

私のiPhone12ではこれが限界
演劇というと「写真撮影NG」のイメージが強かった私にとって、これはとても新鮮な体験でした。
観劇を終えて
今回は、ミュージカル『忍たま乱太郎』第15弾の観劇体験を、レポート形式でお届けしました。
2回目の観劇となった今回は、物語だけでなく、劇場の雰囲気やコラボ企画、物販までをじっくり楽しむことができ、改めて「来てよかった」と感じられる舞台でした。
忍ミュは、キャストやスタッフの本気度が伝わってくる熱量の高い作品です。
原作やアニメが好きな方はもちろん、ミュージカルや殺陣アクションに興味がある方も、きっと楽しめると思います。
この記事が、これから観劇を予定している方の参考になれば嬉しいです。
今回の公演を見逃してしまった方も、まだチャンスがあります。
第15弾の再演がすでに予定されており、以下の日程で開催される見込みです。
🟠 再演スケジュール(予定)
東京公演
10月11日(土)〜26日(日)
東京ドームシティ シアターGロッソ
大阪公演
11月1日(土)〜3日(月祝)
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
愛知公演
11月8日(土)〜9日(日
春日井市民会館
※詳細は今後、公式サイトなどで発表される予定です。
「ちょっと気になるかも」と思った方は、ぜひ次の機会に劇場でその熱気と楽しさを体感してみてください。
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