映画「梟ーフクロウー」ネタバレ感想

映画感想

あらすじ

1645年、大陸の支配が明から清へと移行しつつある時代。
李氏朝鮮の国王仁祖の長男であるソヒョン(昭顕)世子が、8年間の清での人質生活を終え、帰国する。
しかし、父王仁祖との対立が原因で、帰国後わずか2か月で彼は謎の死を遂げる。
この急逝の真相を唯一目撃したのは、盲目の鍼医ギョンスだけだった。

ギョンスは昼盲症であるにもかかわらず、盲目であるふりをして生きてきた。
これは彼にとって生き残るための術であったが、王宮での生活は徐々に彼の内面に変化をもたらす。
ソヒョン世子の高い人間性や、家族との温かな絆に触れ感銘を受けたギョンスは、ソヒョン一家が父王仁祖によって不幸な運命に巻き込まれていく様子を目の当たりにし、心が揺れ動く。

これまでのように何も見ていないふりを続けることができるだろうか?
自己の安全を優先する生き方から一転して、真実を追求する勇気を見出したギョンスが取る行動とは?

はいほ
ゲノコ

韓国版予告編は
スリルとサスペンス増し増し。
スピード感さすが!
(下に日本版予告編もあります)

感想

この映画は、朝鮮王朝時代の記録物「仁祖実録」に基づいているそうです。
ソヒョン世子の急死は、毒殺説を含む様々な憶測を呼んでいますが、真相は依然として明かされていません。
この悲劇は彼の妻や息子にも及び、一族は賜死や流刑など悲惨な運命に見舞われました。
朝鮮のこの時代について詳しくない私は、映画の展開にハラハラし通しでした。
朝鮮史に精通している人なら、史実の点と点をどう繋げていくかを楽しめたのではないでしょうか。

はいほ
ゲノコ

物語の最後には悪者が成敗される展開があり

観客の気持ちを晴れやかにしてくれます!

主役の鍼医ギョンスは昼盲症であるにも関わらず、盲目であるふりをして生きてきました。
昼盲症とは、明るい場所では見えないものの、暗闇では視力が回復する状態を指します。
この設定のため、ギョンスが自由に動けるのは画面が暗い時間帯に限られます。
明るくなると視力を失うため、彼には事実上のタイムリミットが設けられており、暗い空間の中で何が起こるのか、誰が現れてどのように行動するのかによって緊迫感が増します。

また、目が不自由な彼にとって音は非常に重要です。
そのため、ギョンスが感じ取る呼吸音や身じろぎ、足音が我々視聴者にも響き、緊張感を高めます。

歴史ミステリーでありながら、スピード感があり、非常にスタイリッシュで美しい作品でした。
前半にはコミカルなシーンもありますが、全体を通して緊張感が続き、画面に引き込まれます。
俳優陣の演技は見事で、表情の大げさな変化に頼ることなく、細やかな視線や身体の動きでキャラクターの心情を巧みに表現しているように思いました。

はいほ
ゲノコ

さらに、「モブ」的な役割を担うキャストでさえも下手な人がいないことが

日本人として羨ましい……いえ、素晴らしいことです

韓国映画のクオリティの高さを改めて感じました。

はいほ
ゲノコ

日本版予告編はしっとり。
こちらもステキですね!

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