スーパーナチュラル、シーズン12も残り2話。
私としてはルシファーの子ども問題が気になりますが、もうひとつ、UKの賢人問題もあるわけで。
まずはそちらを片付ける第22話です。
バンガーからの脱出
賢人たちの蔵書をあさって、ロックを解除できる呪いや魔法がないか探していたサムとディーン、ベベルの3人ですが、有効そうに思えたロマ族の呪文も、ケッチの小細工により跳ね返され
ディーン「腕力で勝負するしかない!」
兄貴らしくて非常によいです。
最初はちまちま壁を掘ってましたが、一向に進まないことに絶望した兄貴は
大好きな映画やドラマのキャラたちが華々しい最期を遂げたことに思いを馳せるうちに
「栄光の炎」でグレネードランチャーを思いつきました。
バンガー内でグレネードランチャーをぶっぱなしたら、崩落しかねないとベベルはあせりますが
「チーズバーガーばっかり食べてるイカレ野郎が!」と騒ぐ彼女をサムが離れた場所へ連行、
兄貴がグレネードランチャーを壁に打ち込みました。
サムが戻ると、既に兄の姿はなく、壁には見事な穴が開き、その向こうには外部に続く通路が……それをサムが確認したとたん、多量のコンクリート破片や土砂がなだれ落ち、消える穴。
ディーン!
呆然としたサムは消えた兄を探しますが、徐々に息ができなくなってきて倒れます。
意識が朦朧とする中、通気口から空気が吹き込み、バンカーのドアが開き、兄貴が登場!
お互い抱き合い、無事を確かめ合う二人。
いや、あぶなかった…。
狼煙を上げるサム
脱出した兄弟はいの一番にガースに連絡してますよ。
ちょっと意外だったんだけど、そうだ、狼男になっちゃったんだっけ。
標的にされちゃうよね。
安全な場所に逃げるようにガースに伝えるディーン。
ジョディの危険を察知してインパラを走らせる兄弟+ベベル。
アメリカのハンターを殺しまくっていたメアリーですが、ここでは返り討ちにあい、ジョディによって、椅子にぐるぐる巻きで拘束されてました。
よかった。
スーパーナチュラルは馴染みのキャラもあっさり殺しちゃうんで、好きなキャラが久しぶりに再登場するとヒヤヒヤするんですよねー。
「悪魔に取り憑かれてるかと思った!」
ジョディのサバサバ感、好きなのよ。
兄弟とジョディは知り合いのハンターたちを呼び寄せます。
その中には、懐かしい二人組が。
といっても、私、顔を見ても思い出せなかったんですが
サムとディーンを殺して天国送りにした二人組ですね。
確かシーズン5。
テレビ画面いっぱいのカスティエルの顔が印象深い回です。
サムはハンターたちの前で、UKの賢人たちの所業を語ります。
UKの賢人たちがアメリカのハンターを操ろうとしていること
コントロールできないハンターたちを殺そうとしていること
そしてさらにサムは
UKの賢人たちの優れた武器や技術に惹かれていたこと
UKの賢人たちの(偽の)理念に共感し、協力していたこと
も告白し、
殺人とハンティングは異なる。
自分たちは自分たちの正義にそってハンティングをしていること。
その信念はゆるぎないのだ、と訴え、
「ついてきてほしい。やつらと闘おう」
と呼びかけます。
サムのスピーチに同調するハンターたち。
すごい…カリスマ的パワーを感じますよ……。
そしてやたら誇らしげな兄貴。
UKの賢人VSアメリカのハンター
UKの賢人たちの基地に突入するハンターたちの車の列。
先頭はジョディの、保安官の車。いいのか、こんなことに使って。
ちなみにディーンは足を怪我しているので、ぐるぐる巻きのメアリーと手錠のベベルと共にお留守番です。
ハンターたちはサムの指揮のもと、賢人たちを次々と倒し、アメリカ担当のトップ、ドクターヘスを追い詰めます。
ヘスは本部に助けを求めますが
「手立てはない」
と見捨てられます。
ヘスはサムを懐柔しようと、ルシファーが地上に存在し、息子(とお友達の天使)を探していることを伝えます。
しかしその出だしが…
「聞いてディーン」
「サムだ」
あちゃー。
ヘスはクラウリーが殺されたことも告げてましたが、そのとき、サムがちょっと動揺してみえたのは気のせいなのかなんなのか、なんにせよクラウリーが知ったらきっと喜ぶ。
「ルシファーが息子を手に入れてしまったらもう誰にもとめられない。私たちが必要よ」と言うヘス。
「ヘスに従え、サム」と、そーだそーだと言い募る本部ボイス。
サムの返答を見守るハンターたち。
しかしサムの返事はこうでした。
「断る」
ヘスが最後の手段とばかりに銃を持ち出しましたが、現役保安官ジョディの方が早かった、脳天に一発くらって即死してしまいました。
UKの賢人たちの基地を爆破して去るアメリカのハンターたち。
乗り付けた車が何台も残っていて、ハンター側もたくさんの被害者が出てるんですね、これ…
メアリーとディーン
メアリーの洗脳をとくためにベベルを生かしておいたのに、無理だと告げられるディーン。
元に戻すことはできないが、本当のメアリーは意識下に隠れているだけだと知り、ディーンはベベルにメアリーの頭の中に入れろと要求します。
ベベルは薬を使ってメアリーとディーンを催眠状態にし、電流を流して脳波をシンクロさせる手を使いました。
ところでベベルはもう、UKの賢人に肩入れするつもりはないとのこと。
自分を殺そうとしたUKの賢人への義理はないと言ってましたが、UKの賢人っていうより、ケッチの独断のような気がしますよー。
ついでながら、「生きて息子に会いたい」とも言ったりなんかして、ちょっと母性の片鱗を見せたことでイヤなフラグたちましたね…。
ベベルの手法は成功して、ディーンはメアリーの頭の中に進入できました。
そこは1983年のウィンチェスター家。
まだ赤ん坊のサムがベビーベッドにいます。
台所には幼いディーンと、ネルシャツデニムではなく、パステルカラーのワンピースを着たメアリー。
理想はそこか。
あくまでも理想はそこか。
アップルパイなんか焼いちゃったりして。
確か、料理はまったくしたことがなくて、実はすべてスーパーのお惣菜ですませていたとゲロってたよね、メアリー。
ま、理想だもんな。
夢の世界。
メアリーの天国もこんなんだったんだろうなぁ……。
成長したディーンが声をかけても体に触れても、まったく無反応なメアリー。
耐えられなくなったディーンが「大嫌いだ」と訴えます。
「ガキの俺に守ってやるって嘘をついた。でもアザゼルと取引をして、オヤジの命は救えたが、結果どうなったと思う?」
残された自分たち。
殻に閉じこもったジョン。
サムを守るため、兄になり父になり母となった自分。
辛かったと語るディーンが私には少し衝撃でした。
子ども時代の過酷さが自覚できてたんだなぁ、と。
以降、サムがひどい目にあったのは全部メアリーのせいだと涙ぐみながら言うディーン。(ここ、傾国ものの美しさです、兄貴の涙)
「大嫌いだ。でも愛してる。嫌えるわけない。お袋だから。今なら俺にもわかる」
この後、「自分も大事な人を救うために取引を何度もしたから」と続くんですが、大事な人=サムのなんですよね……。
ディーンの人生って。
その上で、「お袋を許す。なにもかも全部。もう一度みんなでやり直すんだ」と言うディーン。
そうか、これって、メアリーを責めてるんじゃなくて、
おそらくメアリーが罪悪感を持っているだろうポイントをあえて指摘し、そこを踏まえて「許す」と言うことによって、メアリーの自責の念を軽減させようとしてるんだな。
ディーンよ、お前……。
本当にギブの精神で生き続ける、ギブギブだらけの人生で、また「からっぽ」になっちゃわないか心配よ。
ディーンの言葉がメアリーに届いた瞬間、現実のディーンから電流がはがされます。
メアリーの頭の中から引き戻されたディーンが見たのは殺されたベベル。(フラグがやっぱり!)(うわーん)←ちょっとだけ愛着が沸いてきていた
そしてケッチ。
ケッチ、UKの賢人たちが一丸となってアメリカのハンターたちと闘おうとしている中、一人、メアリーの行方を追ってましたからねぇ。
襲い掛かるケッチ!
足を怪我しているディーンは満足にケッチと闘えません。
メアリーを愛しているのは確かだろうけど、愛する人の息子はどうでもいいんでしょうか。
メアリーとの夜の関係も匂わせながら、ディーンの話題にふれることはなかったと精神的に追い詰めるケッチはディーンに向かい、銃を構えます。
ところが背後から肩を撃たれます。
撃ったのは帰ってきた本物のメアリー。
ショックを受けるケッチ。
メアリーからとどめの一発を受け、絶命したケッチ。
愛する人に殺された男は、何を最期に思ったか……
戻ってきた本当のメアリーにディーンは、
今までのことはすべて意味があった。
すべてが今の自分たちを作った。
と語ります。
自分がしでかしたこととその結果を恐れていたメアリーにとっては救いの言葉でしょうね。
でもサムは許してくれるだろうか?と怯えるメアリーの前にサムが現れました。
「こわがらなくていい」
抱き合うサムとディーンとメアリー。
ようやく3人の間からわだかまりが消えたようです。
雑感
バンカーで絶望していたとき、サムはUKの賢人に協力したのは
もっと大勢の人が救えるということだけではなく、大きな枠組みの中にいれば、自分が率いるより楽だから
とディーンにこぼしていました。
しかし結局、ハンターたちを率いることになったサム。
ハンターたちから協力を得るに足るサムのカリスマ性は、かつてアザゼルを惹きつけたパワーと同じなのではないでしょうか。
ディーンの美しさやキャラの魅力でどうしても兄貴に目がいきがちなんですが、やっぱり
Staring Jared Padalecki Jensen Ackles
の並びにあるとおり、スーパーナチュラルはサムが第一の主人公なんだなぁって感想を持ちました。
自分勝手な見所
サムっていうか、ジャレッドさんっていうか、吹替の内田さんのなんですけど…
UKの賢人たちの基地へ乗り込む前、ハグする兄弟
ここ、「帰ってこい」と言う兄貴の耳元に弟が囁き声で「約束する」っていうの、妙にセクシーじゃなかったですか?
いや、セクシーっていうよりエロくさえなかったですか??
少しかすれた、抑え気味の声で、東地さんの耳元で囁く内田さん……(違う)
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