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流三20「フローライト」感想

スラムダンク
#流三 #続きをお恵みください フローライト - つきしまの小説 - pixiv
※この物語はフィクションです。実在する人物・団体とは一切関係ありません。 「おかえりなさい」 目の前に差し出された手を見た瞬間、ああ、これは紛れもなくバスケットボールを掴んできた手のひらだとわかった。 皮膚の硬くなった指の腹。一般男性にしては白くて綺麗な指だが、奇妙に折り曲がった...

内容

日本プロバスケ選手流川(31歳)×日本プロバスケコーチ三井(34歳)

あらすじ

流川は高校卒業後にアメリカに渡り、NBAの選手となった。
華々しく活躍したものの、怪我の影響で調子を落とし、完全復帰まで2年を要した。
ブランクの後、チームを優勝に導くプレイをした流川は、日本プロバスケチームへの移籍を決意する。
所属先は「東京ブレイズ」。
約1年前に設立したばかりの新しいチームだが、異例の速さで3部リーグから2部に昇格した。
流川には1部リーグの多くのチームからオファーが来ていた。
しかし彼があえて「東京ブレイズ」を選んだのは、リーグ史上最速の成長に興味を持ったためだ。
「東京ブレイズ」の選手には日本代表クラスはおろか、1部リーグ経験者もいない。
大躍進のキーマンはチームのコーチだと流川は目星をつける。

コーチの名前は三井寿。
契約時に初めて会った時、三井は当意即妙な受け答えをしていた。
三井はビジネス的視点で物事を判断する人物。
流川はそのように感じた。
しかしほどなく三井の指導力、管理能力、観察眼、視座の高さに流川は驚かされる。

三井はかつて1部リーグの優秀な選手だった。
3年前に引退してからも彼の高い能力を認めるチームは多く、国内外のバスケ関連団体から要職についてほしいと声がかかっていたのに、なぜか「東京ブレイズ」のコーチになった。
そして、彼の手腕でチームをここまで成長させたのだ。

やがて流川はコーチではない三井本人に惹かれている自分に気が付く。
三井の人柄、振舞、表情がどうしようもなく魅力的に感じてしまう。
三井も流川を憎からず思っているようだ。

だかある時、流川は三井がある意図をもってチームを大きくし、流川を獲得した事実を知ってしまう。
また流川にも日本へ帰ってきた本当の理由があった。

感想

途中までAUだと思って小説を読んでました。
いや、文章中に何度か「あれ?」と思う点があったのですが、作者さんの仕掛けに気が付きませんでした。
すべてがわかった後に読み返すと、三井の態度、言葉が違った印象になります。

計画がとん挫してメンタルが落ちても立ち直り、別の策に取り掛かって難関に挑む豪胆さはさすが「炎の男」。
文中にも説明がありますが、「東京ブレイズ」の「ブレイズ」は英語の「Blaze」、つまり「炎」ですね。
実績や目立った選手がいなかったのに破竹の勢いで頭角を現すさまは、「あの夏の湘北高校バスケ部」のようです。
三井が流川のために全身全霊で整えた舞台って思うと健気で泣けてきます。

ただ三井自身は決して深刻にならず、熱意をもって真剣に取り組んでいるんですよ。
落ち込むことはあるけれど、基本、元気なんです、三井。
大胆さと繊細を兼ね備えて、面白い男です。
流川の記憶は、深いところに仕舞われて、取り出し方が分からなくなっただけって感じがしますね。
思い出はこれからも断片的によみがえってきそうですが、元の流川になろうがなるまいが三井に魅了されるのは決定事項なんですね。

回想に出てくる桜木の行動が印象深いです。
喧嘩腰で憎まれ口をたたきはするものの、終生のライバル=大切な存在なんだなぁって。

あとこれは私の性癖なんですが、世の男性たちが三井を性的に見てる描写に萌えます。

さて、こちらの小説には前日譚がありまして。
湘北高校バスケ部の先輩後輩だった二人が恋人同士になるまでの物語です。
十代らしいとってもキュートなお話で、これまたステキなので近いうちに紹介させてください。
この作者さんの作品はどれも読みごたえがあります。神!

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