内容
日本プロバスケ選手流川×高校教師三井
R-18描写あり
あらすじ
三井は元恋人からのストーキングに悩まされ、街中で窮地に陥る。
そんな時、彼は偶然にも流川の住むマンションを見つけ、彼の元へと逃げ込む。
流川は高校時代からの恋人であり、長く付き合ってきたが、二年前の破局以来、顔を合わせることはなかった。
当初は突き放すような態度をとる流川だったが、三井の苦しい状況を知り、彼を匿うことを決意する。
こうして始まった同居生活は、時間が経つにつれて二人の距離を再び縮めていく。
感想
再び一緒に過ごすことになった流川と三井が、関係を築き直していく様子が読んでいて心地良いです。
トラブルはありますが、基本的には穏やかな雰囲気で、安心してストーリーに浸ることができました。
あるある1
「そんなに好きでもない人からの告白にOKを出してはいけません」
世の中には「とりあえず付き合ってみよう」という考えもあることはありますが、実際にはそのような関係がうまくいくことは少ないような。
自分より感情的になってる人がいると冷静になる心理ってあるじゃないですか。
そういう作用って恋愛にもあると思います。
「え、なんでそんなに私のこと好きなの?」みたいな。
つか三井、始まりの時点ですでに引いてますから。
相手が必死になればなるほど、三井の感情が目減りしてマイナスにまでなってます。
元恋人は元ファンってこともあり、三井本人ではなく自分の理想とする三井に固執していて、彼のことを本当に理解しようとはしていません。
挙句の盗撮、付きまとい、刀傷沙汰ですよ。
同情はしませんが、哀れです。
元恋人は、流川の帰国で焦って行動に出てしまったんでしょうが、結果的に流川と三井の関係を復活させるきっかけになってしまったのは皮肉です。
あるある2
「長く続いた恋愛が、同棲スタートで破綻」
いやー、マジあるあるですね。
最初は「愛してる」「大好き」だけで何とかなると思っても、一緒に住んでみると色々な問題が明るみに出てきて、「共に生活をするための努力」が必要になるのは当たり前のことで。
ふわふわとした恋愛感情だけでは、現実の問題をクリアすることは難しいんですよ。
流川は最初、家事全般を三井に任せっぱなしで、甘えてばかりいました。
でも、それは三井も同じで、自分の良いところだけを見せ、表面的な関係に留まっていたんですよね。
お互いに甘え、お互いの本当の姿を見せない関係だったわけです。
三井を追い返した流川が直後に彼が泣いているのを発見して、自分の幼稚さと自己中心性に気が付いて恥じるシーンがとても印象的です。
流川の変化はここが始まりだった気がします。
離れている間に、二人は成長しました。
流川は自分のことは自分でできるようになり、三井がどれだけの負担を背負っていたかを理解し、感謝する心を持つようになりました。
三井も、ストーカー被害を受ける中で弱さを見せ、流川に頼ることができました。
そして彼の変化を感じ取ることができました。
お互いが成熟した上で再会し、今度はより堅実な感情で結ばれた二人。
これからの彼らの関係は、以前よりもずっと健全で、きっと長続きするでしょう。
コメント